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こんにちは。ドラム式洗濯/乾燥機でくるぶしソックスを洗濯したら、ガムみたいなサイズに縮められた9課代表こと abenger です。

かなり前の話ですが、社内でストレングス・ファインダー会なるものを開催してみたので、その感想と9課での取り組み例なんかについて振り返りたいを残したいと思います。

ストレングス・ファインダー®とは?

まず、ストレングスファインダー(STRENGTHS FINDER)とは、ドン・クリフトンの数十年の研究に基づいて開発された『人の才能(資質)』を見える化するためのテストツールです。

このテストでは人が持つ様々な才能を「34個の資質」「4つの領域」に分類しており、受験者は177問の質問に答えることで自分自身の先天的「強みの元」を知ることができるとのこと。

※ストレングス・ファインダー公式では結果を天性の資質と表しているようですが、個人的にはある程度後天的に備わった面も影響すると感じています(先天性があったから後天的に備わったとも言えますが...)

4つの領域と、それぞれに属する34の資質

対象者の各資質に対する強さをレポート化

以下は実際に私がストレングス・ファインダーテストを受けたときの結果ですが、こんな感じで34の資質が強い順で結果として出てきます。

(上位5位がほぼ全て思考力領域という特化型…😇)

これにプラスして各資質の詳細レポート(資質の特徴説明や最大化するための行動アドバイスなど)が付いてくる感じ。

なお、テストには上位5つのみが分かるプランと34位全ての結果が分かるプランの2種類がありますが、個人的には絶対に34全てを網羅するプランのほうが良いと思います。
(むしろ下位資質把握のほうが重要な気がする)

テスト自体の詳細は公式サイトや各種説明サイトにも色々情報が載っていますのでこの辺で👍

ストレングス・ファインダー実施の様子

9課はフリーランスメンバーを合わせても6人ほどのチーム且つ半数が東京以外の県…ということで、「ストレングス・ファインダーやりたいんだけど誰か一緒にやんない??」と声をかけ、例によって他社の人達を巻き込んでの開催しました😎
(いつも9課イベントの7,8割は他社の人…)

事前に各自でストレングスファインダーテストを受けてきてもらい、その結果を順番に発表。

  • 結果(資質レポート)に対する感想
  • 意外だった点や納得した点
  • 資質レポートを元に思考・行動に工夫ができそうなもの
  • 他者から見て気になる資質への質疑応答

などについてワチャワチャ語り合いました。

私自身、過去にもストレングスファインダーは受けたことがあるのですが、一人で結果を見るだけだと「ふーーん?」となりがちなところに他者目線を入れたことで、より気づきが多かった気がします。

また、前回は15年ほど前?に受けたのですが、今回はその時と違い、組織を運営する立場から「自分の資質を知る」というよりも「ストレングスファインダーテストは具体的にどう活かせるのか?」という点に注視してみました。

ストレングス・ファインダーへの個人的所感

資質とは行動や思考傾向、癖を指すもの

ストレングスファインダーテストの実施にあたって、1つ前提認識が重要だなと感じたのは「それ自体が強み・弱みそのものではない」という点。

見せ方的に誤解を招きがちな部分だと思うのですが、ストレングス・ファインダーで見える化される上位&下位の資質は=強み・弱みではありません🤔

公式サイトにもあるように『 才能 x 投資 = 強み 』という式があり、テストで明らかになる各資質は式の「才能」部分を指しています。
つまり強みのベースであり、投資することによって磨かれ本当の強みになるもの…その原石である資質をテスト受験者ごとに見える化しているのです。

なので、資質自体は強み(できる)、弱み(できない)とかではなく、その人の癖や行動特性、思考傾向のようなものを指すと認識するのが正しいでしょう。

要は人のROI予測ツール

上からの続きとなりますが、個人的な理解としてストレングス・ファインダーがもたらすのは投資効率の良い資質(才能)発見だと思っています。

例えば34項目のテストを受けると、34つの資質が対象者にとって色濃く出ている順で1位〜34位まで見える化されますが、上位5〜10位ほどまでの資質はおそらく自分自身ではさほど意識せず自然と行っている癖や好きな行動・思考・感情パターンが当てはまると思います。

これらは下位の資質に比べて鍛えることに苦労を感じなかったり、自然とその行動を取れたりするため、投資するほど成長に繋がりやすくROIが高いって感じですね😉

前へ進むための免罪符

他者とやってみて面白かったのは、なるほど「免罪符」という捉え方もあるのか!という気づき。

人にはそれぞれどう頑張っても人並みレベルすら怪しいことってあると思います。
例えば運動オンチだったり、会話の空気が読めなかったり、会計用語が全く覚えられなかったり(私)…

もう無理だと諦めて、けれど「本当はなんとかしたほうがいいんじゃ…」と心の奥底でずっと引き摺っていることに対して、ストレングス・ファインダーが「🧝‍♀️ でも貴方、それに関する資質は下位ヨ…..」と教えてくれる。

そのことにより「あ、これはもう生来の資質的にできないんだ!悩み続けても仕方ないんだ!」と、ある意味免罪符を与えられて気持ちが楽になったという感想も。

ただ、これについては資質にもよりますが、多くの場合は周囲との合意形成が重要だな〜と思ったところで次にまとめます。

ストレングス・ファインダーの具体的な活かし方

上記所感を踏まえた上で、実際に組織・個人でこの結果をどう活かせばいいのか?について考えつつ、一部即実践してみました

9課の方針として、「とりあえずやってみる。ダメならすぐ捨てればいい。」があります🤣

組織におけるストレングス・ファインダーの活かし方

1.メンバーのキャリア相談やポジション検討時に

やはり一番はここでしょうか🤔
メンバーの今後の効率的な成長を考える上で資質ごとの適性は非常に重要かと思われます。

実際に9課ではストレングスファインダーテスト実施後すぐに社内共有→四半期面談(1on1)で資質をベースにしたポジション、業務調整を行ってみました。

進め方としては主に上位10以内/下位10以内の資質を見ながら、具体的に「あのときの○○行動はこの資質と関係がありそうだよね」、「○○資質系が下位に寄ってるけど、それを必要とする△△の業務(スキル)に伸び悩みはある?」…といった確認をしながら資質レポートを精査。

(資質レポートが本人認識と乖離していない前提)その上で、現在のポジションにおいてどうも本人の資質とは合わない業務やスキル習得が生じていそうな場合には、例えばそれら資質が高いメンバーと一部業務の交換やヘルプ体制を敷いてみるなど仕組みによるカバーを試す、といった感じです。

9課の一例としては、人間関係構築領域の資質が高く、コミュニケーションや突破力に優れたCSメンバーに対して、それまで担当してもらっていた分析・レポート作成系業務を外し、代わりに顧客サポートの担当時間を増やした…など。

また、もし次に望むポジションで求められそうな資質が下位傾向にあった場合、事前に成長への負荷が大きい可能性についても共有・覚悟した状態で進められるという効果もありそうで、ここは成長と本人の意思確認を重要視する9課としてはとても魅力的に感じました✨

さらに言うと面談時にも第三者視点的な資質レポートが入ることで本人や上司の主観だけとは違い、本人も「そういえばそうかも…?」と素直に振り返りやすくなる気もします。

2.他メンバーへの理解を深めるツールに

人によって「これぐらい普通でしょ?」の普通って案外違います。

例えば「指令性」順位の高い人が他者から厳しさや威圧を感じられたり、「調和性」順位の低い人が意見一致を阻害しているように見られたり…
本人にとって普通の振る舞いをしていても資質の方向性が違う人からすると理解できないことなんて多々あります。

けれど、その「理解できない」は多くの場合、『相手のことを知らない』から生じるもの。

資質レポートを組織やチーム全体で共有することで、「あ、〇〇さんはこういうポイントを重視するのか」「△△的な動きは苦手なんだねw」と相手の特性を知り、知ることで互いに許し合ったりフォローしあったり…
合意形成を得るためのツールにもなるかもしれませんね。

例えば私は調和性や規律性が下位資質(且つ着想1位、戦略2位)なので、基本的にルール無視の突破口探しが多めです(笑)

3.メンバー採用時のテストとして

具体的なポジションやそこに求められる役割、コンピテンシー等が明確なのであれば採用時のテストとして使うのもありな気がします。

冒頭にも書いたようにストレングス・ファインダーは思考や行動特性、癖といった生来のパターンを見える化するものなので、ある意味「性格診断」のより詳細実務版という感じかもしれません。

「面接だけどでは相手の人となりが読めない…」「実際採用してみたら聞いてた話と違う…」と嘆く方をよく見かけますが、そんな場合はお試しで受けてみてもらうのも良いかもですね。

また、IT業種だとちょっと考えづらいですが、複数のポジションと内定者がおり、誰をどこに配置するか悩む…なんて場合にも適性チェックとして使えるかも?

個人におけるストレングス・ファインダーの活かし方

個人の場合も活かし方自体は同じようなものだと思います。

ストレングス・ファインダーにおいて大切なのは「自分の資質をどう効率よく活かすか?」という部分なので、例えば下位資質が求められる業務や環境は勤め先として選ばないようにするなどの活用が考えられます。

ただ、難しいのはそもそも「好き・やりたいこと」と資質が一致しない場合も多々あるという点。

例えば、「着想」が非常に苦手だけれども自分のアイデアでモノづくりがしたい!という時にどうするか?
アイデア出しは別の人間に任せて製作に集中することで効率よく成果が上げられるとしても、それでは心が満たされないってこともあるはず。

リーダーシップなど影響力領域の資質が低くても給与UPのためにはマネジメントを鍛えなくてはならない…なんてこともざらにある。

資質は強み・弱みではなく、成長への投資効率の良さを測るもの

だからこそ、今一度自分の認識としても念押ししておきたいのが上記。

例えストレングス・ファインダーの結果が非常に的を得ていたとして、
そして自分の目指すキャリア、スキルにおいて必要であろう資質が下位だったとして、
それはイコール出来ないことを指すものではないはず。

他の目標や一般平均よりもたどり着くまでの苦労が大きいかもしれないというだけなので、逆にその事を知ることで一層工夫したり、少しのミスに狼狽えなくなったりも出来るでしょう。

生みの親であるドン・クリフトンは「弱みの改善よりも強みを伸ばすほうが有意義だよ〜」と言うだろうけれど、ま、そこは本人の気が済むまでやればいいよね😉

最後に

そんなこんなで改めて自分の資質や組織での個人の活かし方について考える機会をくれたストレングス・ファインダーと、面白そうな企画にはフットワーク軽すぎる勢いで飛びついてくれる周囲(特に貴婦人方)に感謝!

あと島原の手延麺はうどんも素麺もマジでめちゃんこ美味しかった!!

さらだばー

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